インタビュー

中谷幸裕先生の写真

中谷幸裕 (長野県松本県ケ丘高等学校教諭)

Q9地方創生☆政策アイデアコンテストで大臣賞(最優秀賞)を受賞した生徒のその後を教えてください。

中谷  受賞した当時高校1年生だった2人ですが、その後、政策アイデア実現のため、県の食品開発センターに昆虫食の成分分析をしたり、昆虫サプリ実現のために、様々な企業に掛け合ったりしました。2017年の時点で、その食品開発センターには食品を粉末加工しサプリメントにするような機械がなかったのですが、2019年4月に新たに導入され、試作第1号として、生徒のアイデアのイナゴサプリが作られました。
 2年生のときには、地元企業と近くの商業科の生徒と協力し、「信州味噌いなご煎餅」を開発し、限定で販売することもできました。このイナゴ煎餅ですが、2020年春に再度復活を目指して大学生になった今でも活動中です。
 受賞した生徒の1人である内田さんは、地元信州大学経法学部に入学し、地方創生に関して学習しています。県庁職員でつくる団体「信州昆虫食コンソーシアム」のメンバーの一員となり、長野県の伝統食である昆虫食を県内・県外に広める活動を今でも継続中です。

Q10副教材を今後どのように活用してもらいたいですか?

大久保  各学校の現状に合わせてアレンジして活用してもらえれば幸いです。情報では現課程の問題解決や新課程のデータ分析等で活用できると思います。実際にRESASのデータを見てもらって地元の県や市町村を他の地域と比べてもらえば新たな発見があると思います。

河合  今回、高校地理における地域学習の導入という位置付けで、地域の概観を見つめ、複数の地域を比較した上で、良さや課題を生徒自らが分析し、探究する際に利用できることを想定して副教材を作成しました。地域の数だけ教材があると言っても過言ではないため、あくまでもこの副教材を叩き台としてイメージしていただき、各地域の先生方の工夫と取捨選択によって、各地域に即した教材をお作りいただけたら幸いです。

川崎好美先生の写真

川崎好美 (岡山県立倉敷商業高等学校教諭)

吉澤  地域を支える人材の育成は、地方創生の観点からも必須のこととなります。地域の現状をよりリアルにとらえ、その地域の課題の解決に積極的に取り組もうとする資質を養成し、シビックプライドを涵養するために、副教材を活用してもらえればと考えています。新学習指導要領では、「社会に開かれた教育課程」の実現が目指されていますが、その最初の一歩として地域を考えるための活用も考えられます。
 それから、副教材の作成にあたっては、できるだけ多くの先生方が使いやすいように、ということを第一に考えました。そのため、もちろんそのまま活用してもらうことも可能ですが、ひとつの事例として参考程度にしてもらい、地域や学校の事情、先生方のご見識を反映させて、より良い教材にしてもらえればとてもうれしいです。そして、こんどはそれを教えてもらえればなおさらです。

川崎  こういう使い方もあるのだ……とヒントになるのが「実践事例」。あくまで “レシピ” だと思います。正解ではないと思いますが、間違いでもない。ひとつのきっかけやたたき台となってもらえればと思います。

中谷  RESASを活用し、分析することで、高校生にも新たな価値を生み出すことが可能であるとこれまでの経験から実感しています。新学習指導要領では、知識・技能の他に思考力などの要素がアドオンされるという状況です。RESASの地域データ1つから「どうしてだろう」「なぜだろう」とグループで考え、生徒が発表するだけで、とても楽しく面白い授業が展開できると思います。
 これからの社会で必要とされる「新しいアイデアや構想を生む力」、「社会のニーズを可視化・認識する能力」、「物事の本質を理解する力」の育成に、RESASはきっと役立ちます。是非一度ホームページに足を運んでみて欲しいです。

川崎  RESASは、国が提供しているデータであり、どこまでもリアルであり、客観的なものであるということ。生徒が自分の頭で考えるということには、非常によい教材だと思います。
 RESASに期待しているのは、今後、より多くのデータに触れられるようになればと思っています。例えば、公共交通機関のデータや、ごみの収集量、小売店の出店閉店情報なども収録されると良いですね。